細胞の「かたち」が生まれ、変化する原理を解き明かす
私たちの研究室では、細胞がどのように形をつくり、その形を維持し、環境変化に応じて構造をつくり替えるのかという生命科学の基本原理を、分子・原子レベルから細胞、組織、個体レベルまで横断して研究しています。特に、細胞骨格である微小管の形成を制御するCAMSAPファミリーと、遺伝子発現を制御するクロマチンリモデリング因子に注目しています。これらの分子を起点として、遺伝子発現、分子集合、微小管ネットワーク形成、細胞形態形成、組織機能がどのようにつながっているのかを明らかにすることを目指しています。
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構造から個体までをつなぐクロススケール研究
私たちの研究室の大きな特徴は、一つの生命現象を単一の解析スケールのみで捉えるのではなく、分子・原子レベルから細胞、組織、個体レベルまで連続的に解析することです。
クライオ電子顕微鏡やクライオ電子線トモグラフィーによる分子構造解析、生化学的再構成、高速原子間力顕微鏡、超解像・ライブセルイメージング、オミクス解析、ヒトiPS細胞、遺伝子改変マウスなどを組み合わせ、分子構造と細胞・組織機能との因果関係を検証します。
さらに、画像解析、時系列データ解析、構造予測、数理・情報科学的手法を導入し、複雑に変化する細胞状態を定量的に理解することを目指しています。
主要研究テーマ
- CAMSAPによる液–液相分離を介した微小管ネットワーク形成と極性細胞の形づくり
- 心筋細胞の形成と心臓リモデリング
- クロマチンリモデリング因子による細胞状態の制御
- 造血・骨髄微小環境におけるクロマチン制御
基礎原理の解明から疾患制御へ
私たちは、遺伝子発現制御、液–液相分離、微小管ネットワーク形成、細胞極性、サルコメア形成を、それぞれ独立した現象としてではなく、相互につながる一連の生命現象として捉えています。CAMSAPによる細胞骨格形成とクロマチンリモデリング因子による遺伝子発現制御を結びつけることで、細胞が固有の形と機能を獲得し、環境変化に応じてその状態を変化させる原理を明らかにします。さらに、これらの制御機構の破綻によって生じる心不全、造血・免疫機能の低下、加齢に伴う組織機能不全の理解と、新たな疾患制御法の開発につなげることを目指しています。細胞生物学・構造生物学の新たな基本原理を明らかにし、その知見を医学へ展開することが、私たちの研究室の目標です。
大学院生募集
私たちの研究室では、博士課程に進学し、研究者への道を目指す意欲的な大学院生を募集しています。
博士課程への進学にあたっては、神戸大学が採択されているJST SPRINGによる研究費・生活費支援への応募、RA・TA雇用による支援、日本学術振興会特別研究員制度(DC1・DC2)への応募などについても、研究室として積極的にサポートします。
研究内容や大学院進学に関心のある方は、気軽にご相談ください。